ニトリが2023年12月28日にベトナムのビンズオンに初出店しました。
株式会社ニトリは、北海道札幌市に本社を置く、家具およびインテリア用品小売業の大手です。
2023年12月28日にベトナムのビンズオンに初出店しました。
1972年に設立され、家具・インテリア用品の企画・販売、新築住宅のコーディネート、海外輸入品・海外開発商品の販売事業を行っています。
資本金は10億円(2022年2月20日現在)、売上高は6451億5100万円(2022年2月期)。2021年7月2日時点で日本国内に693店舗、台湾、中国、マレーシア、シンガポールなど世界に約100店舗を展開しています。
また、インターネット通販も行っており、似鳥昭雄氏によって創業され、一代で大手企業へと成長しました。
記事概要
- ニトリがベトナムに初出店:1号店のオープンの発表とその背景
- グローバル市場への進出の重要性
- ベトナム1号店の概要
- ニトリがベトナムに初出店、市場の重要性:ベトナム市場での展開
- ベトナムの小売市場と消費者トレンドの概観
- ニトリにとっての成長機会
- ベトナムに初出店オープンのニトリ
- 特定の金額以上の購入での無料配送などの特別プロモーション
- ニトリのベトナムでの展開
- まとめ:ベトナムにニトリが初出店による新たな展開
ニトリがベトナムに初出店:1号店のオープンの発表とその背景
ニトリは2023年12月28日、ベトナムビンズオン省の大型ショッピングセンター「ソラガーデンズSC」に初の店舗をオープンしました。
この店舗は約1,600平方メートルの売り場面積を持ち、キッチン用品や寝具、ソファ、ベッドなど主力商品を中心に4,000品目を販売予定です。
ベトナムへの出店は、中国や香港、台湾など海外で158店舗を展開しているニトリにとって初の試みであり、今後のアジア市場における拡大戦略の一環です。
グローバル市場への進出の重要性
ニトリホールディングスの代表取締役会長兼CEOの似鳥昭雄氏は、アジア地域の長期的な経済成長とサプライチェーンの中核としてベトナムの重要性を強調しました。
ニトリグループは、ベトナムのハノイ市とバリア・ブンタウ省に製造工場を持ち、東南アジア地域のサプライチェーンマネジメントを担っています。
このベトナムでの店舗展開は、アジア市場の成長を取り込む戦略の一環であり、今後10年間で70店舗の展開を目標にしています。
また、ニトリはアジア地域での出店ペースを加速させる方針で、マレーシア、シンガポール、タイ、香港、韓国に続き、フィリピン、インドネシアへの出店も計画しています。
ベトナム1号店の概要
- 店舗の所在地:ベトナム、ビンズオン省
ニトリのベトナム1号店は、ビンズオン省の新しく発展しているエリアに位置しています。この地域は、急速に成長している商業および住宅地域であり、多くの国内外の投資が集まっています。
ビンズオン省はホーチミン市に近く、経済的に重要な地域として知られています。 - 店舗名:「NITORI SORA gardens SC」
店舗の名称「NITORI SORA gardens SC」は、この地域の開発と成長を象徴するようなモダンで洗練されたイメージを反映しています。
ソラガーデンズSCは、地域社会に新しいスタイルのショッピング体験を提供することを目的としたショッピングセンターです。 - 店舗のサイズと設計の特徴
ニトリのこの店舗は、約1,600平方メートルの売り場面積を誇ります。店内は、家具、インテリア用品、生活用品など、ニトリの幅広い商品ラインナップを展示し、顧客にショッピング体験を提供します。
主力商品には、キッチン用品、寝具、ソファ、ベッドなどが含まれ、約4,000品目が揃えられています。
デザインとレイアウトは、ベトナムの消費者のニーズと好みに合わせてカスタマイズされ、快適で使いやすいショッピング環境を提供することに重点を置いています。
ニトリがベトナムに初出店、市場の重要性:ベトナム市場での展開
ニトリホールディングスの代表取締役会長兼CEOの似鳥昭雄氏によると、ベトナムは今後長期間にわたる著しい経済成長が見込まれており、アジア地域での事業展開を加速しています。
ベトナムはニトリグループのサプライチェーンの中核地域であり、アジアの成長を取り込み、顧客ニーズに迅速に応えるために出店ペースを加速しています。
ベトナムには既に北部ハノイ市と南部バリア・ブンタウ省に製造工場があり、今後は店舗網の構築を進め、10年間で70店舗を目標にしています。
ベトナムの小売市場と消費者トレンドの概観
ベトナムの小売市場は、2021年に1,790億米ドルの市場規模を持ち、毎年発達を続けています。
従来は公設市場や個人商店が主流でしたが、近年は都市部を中心にスーパー、コンビニ、EC(電子商取引)といったモダントレードが活況を呈しています。また、M&Aも盛んで、業界構造が流動的です。
2021年、新型コロナウイルスの影響で伝統的な市場が閉鎖され、これにより消費者の購入心理や行動が変化しました。
Nielsen社のデータによれば、2021年のFMCG(日用消費財)の小売売上において、伝統市場の成長率はマイナス7.2%でしたが、スーパーやコンビニはプラス1.6%で拡大しています。
ベトナムでは、経済発展や都市化、所得増加の影響を受け、現代的なスーパーマーケットやショッピングモールの数が増加しています。
また、EC市場も拡大しており、ベトナムではトラディショナルトレードからモダントレードへのシフトが急速に進んでいます。
ニトリにとっての成長機会
ベトナム市場のこれらの特徴は、ニトリにとって大きな成長機会を意味しています。
経済成長と消費者の行動変化に伴い、新しい小売フォーマットや消費トレンドに対応することで、ベトナム市場での成功が期待されます。
また、既に確立された製造拠点とサプライチェーンを活用し、ベトナム市場における店舗展開を加速させることができます。これは、ニトリのアジア地域での事業展開戦略の重要な一環となるでしょう。
ベトナムに初出店オープンのニトリ
ニトリは、ベトナム初出店を記念して、2024年1月22日までオープニングセールを行います。
特定の金額以上の購入での無料配送などの特別プロモーション
オープニングセール期間中、家具を1000万VND(約5万8000円)以上購入すると、ビンズオン省とホーチミン市への配送が無料になるプロモーションが実施されています。
ニトリのベトナムでの展開
ニトリはベトナムでの事業展開に積極的に取り組んでおり、今後10年間でベトナムに70店舗の開店を目指しています。この動きは、ニトリのグローバル戦略の重要な一環であり、ベトナムはその中でも特に重要な役割を果たしています。
ベトナム市場は、ニトリのアジア市場における拡大戦略の中核を成す地域です。同国には、ニトリグループの強みである大きな製造拠点が2つ(ハノイとブンタウ)存在しています。
また、ベトナムはアジア地域でのニトリグループのサプライチェーンマネジメントにおいて中心的な役割を担っており、同国の拠点から製品の供給を行っています。
ニトリグループは、アジア市場での事業拡大を優先事項と位置付けており、特にベトナム市場の成長に大きな期待を寄せています。
2022年には、マレーシア、シンガポール、タイ、香港、韓国など、アジアの複数の国と地域で37店舗を開店し、2024年3月末までに、アジア地域全体で合計187店舗になるよう計画しています。
さらに、2025年以降は、年平均300店舗の海外展開を計画しており、その中でベトナム市場は重要な位置を占めています。
ニトリのベトナムでの展開は、地域経済の成長と共に、グローバル戦略の一環としての重要な役割を果たすことが期待されています。
ベトナムの製造拠点と店舗網の拡大により、アジア地域全体のサプライチェーンとビジネスモデルを強化することが目指されています。
まとめ:ベトナムにニトリが初出店による新たな展開
ニトリのベトナム展開における大きな節目は、今後10年間で70店舗の開店を目指すという明確な計画です。
ベトナム市場におけるこの積極的な展開は、アジア地域におけるニトリのグローバル戦略の重要な一部であり、地域経済の成長と共に同社のさらなる発展が期待されます。
この拡張は、ニトリにとって非常に重要です。ベトナムの製造拠点と店舗網の拡大は、アジア地域全体でのサプライチェーンとビジネスモデルを強化する役割を果たし、ニトリのアジア市場における存在感を高めることが期待されています。
ニトリの将来展望は、ベトナム市場での成功を基盤として、アジア地域におけるさらなる拡大と成長に向けたものです。
本記事の参照元
ジェトロ:ニトリグループがベトナム初出店へ、今冬の開業を予定
日本経済新聞:ニトリ、ベトナムに進出 10年間で店舗数70店目標